平屋建てはなぜ高額?メリットとデメリットを解説!

こんにちは!

まだ朝晩は冷えますね(´ω` )

もうすぐ年度末、お引越しをされるご予定の方も多いのではないでしょうか?

不動産業界もこの時期はだんだんと忙しくなってまいります。

お客様とお話していると「広いお家はいらないので平屋建てで十分」というお声をしばしば耳にします。平屋建ては2階部分がないのでリーズナブルだという認識があるのかもしれません。

しかし!

安易に「平屋建ては安い」と考えていると、思わぬ予算オーバーで計画が狂ってしまうかもしれません。

「平屋で十分」は間違い?

実は平屋建てにしたからと言って必ずしも建築費用が抑えられるとは限りません!

場合によっては平屋建てにしたらお家の取得費が高くなることだってあるのです。

今日は最近の建築界のトレンド、「平屋建て」について、メリットとデメリットを解説していきます!

平屋建てのメリット

平屋建のお家が2階建のお家と違うのはズバリ2階がないということ。単純ですがそれによって様々な恩恵が受けられます。

(1)子供・高齢者に優しい

階段がないので高齢者や小さな子供も生活しやすくなります。お子さんが1〜2歳の間は歩けても階段は登れなかったり、もしくは登れても降りられなかったりしますが、平屋建てのお家なら子供を抱っこして階段を登るというハードな筋トレも必要ありません。

(2)家事が楽チン

2階建てのお家だと洗面所(洗濯機)は1階でサンルームや物干場は2階ということがよくありますが、平屋建てなら全てが1階にありますから洗濯物を持って階段を登り降りしなくても大丈夫です。毎日のことなのでこれも嬉しい利点ですね。

(3)コミュニケーションが生まれやすい

すべてのお部屋がワンフロアに収まる平屋建てのお家は家族が顔を合わせる機会が増えます。家族の距離が自然と近くなるので笑顔の絶えないお家になりそうです!

(4)地震や台風に強い

平屋建てのお家は1階部分しかないので重心が低く、その分2階建てのお家よりも揺れにくいという特徴があります。これによって地震や台風には強いという傾向があります。

(5)メンテナンス費用が抑えられる

お家を建てた後のメンテナンス費用の中でも最もお金がかかるのは外壁と屋根の補修です。これは2階部分を作業するために足場を設置する必要があるからです。ケースバイケースですが足場が必要な工事になるとそれだけでリフォーム工事の費用は50〜100万円ほど高くなってしまいます。

その点、平屋建てのお家はよっぽど軒高(のきだか)が高くなければ足場は入りませんので、外壁と屋根のメンテナンス費用は大きく抑えられるという利点があります。もっとも、外壁と屋根の補修が必要になるのは15〜20年に1度のペースですが。

 

平屋建てのデメリット

平屋建てのお家のメリットをご紹介しました。これだけ読むと良いことずくめのように思える平屋建てですが、次に紹介するデメリットもあるのです。

(1)建築費用が高くなる

平屋建てのお家は一般的な二階建てのお家に比べて、どうしても建坪あたりの建築費用が高くなる傾向があります。それは、二階建てのお家よりも基礎と屋根の面積が多く必要になるからです。

お家の建築では、地面に接する部分は基礎と呼ばれるコンクリートの土台が必要ですし、当然ながらてっぺんの部分には屋根が必要です。

1階と2階が同じ面積のお家の形を「総二階」と言いますが、総二階と同じ建坪を平屋建てで建てようとすると、地面に接する部分とてっぺんの部分が倍の面積になります。つまり、基礎と屋根も倍の量が必要になるのです。そのため同じ面積でも建築単価が上がるのですね。

(2)広い土地が必要

平屋のお家を建てる場合、一般的には二階建てのお家を建てる場合よりも面積の大きな土地が必要になります。皆さんもご存知の“建築基準法“敷地の何割まで建物を置くことができるかが厳密に定められているからです。

この「何割まで建物を置くことができるか」の数値を“建ぺい率“と言います。

例えば面積50坪の土地で建ぺい率が60%なら、50×0.6=30坪まで建物を置くことができます。

先ほど平屋建てのメリットの部分で「二階建てのお家は洗面所と物干場が違うフロアになることがある」と紹介しましたが、それは土地の建ぺい率によって限られた面積の中でパズルのように間取りを入れ込まなくてはいけないからです。

さて、もし建ぺい率60%の土地の上に総面積40坪のお家を建てたいと思っていたら、二階建てなら土地50坪で十分建てられます。

しかし平屋建ての場合は違います。40坪のお家を作ろうと思うと土地50坪では建ぺい率オーバーで違反建築です。土地は最低でも66坪も必要になります。

さらに石川を含む北陸圏なら駐車スペースも最低2台分は欲しいところでしょうから、実際に建物を置けるスペースはもっと限られてくることになります。

土地の面積がたくさん必要になるということは、土地の予算を上げるか土地単価の安い場所を選ぶしかありません。平屋建てだと土地を選ぶ条件が厳しくなるのだと覚えておきましょう。

(3)水害に弱い

地震や突風には強い平屋建てですが、反面水害には弱くなります。1階しかないので浸水したらお家全部が水に浸かってしまうからです。

とはいうものの床上浸水が起きてしまうと2階建てのお家だって深刻なダメージを負うのですが。

(4)日当たり風通しが悪い場合がある

周りの環境にもよりますが、平屋建てのお家は2階建てに比べて日当たりや風通しが不利になりまがちです。日当たりも風通しも、より高い場所の方が良くなる傾向があるためです。同じマンションでも高層階のお部屋の方が価格が高いのもこのためですね。

敷地の周辺の環境によっては、十分な日当たりや風通しが確保できない場合があると覚えておきましょう。

平屋のまとめ

以上、平屋建てのメリットとデメリットを紹介しました。

メリット
  1. 高齢者や子供が生活しやすい
  2. コミュニケーションが多くなる
  3. 地震・台風に強い
  4. 外壁の保守費用が抑えられる
デメリット
  1. 二階建てより建築費用が割高
  2. 広い土地が必要
  3. 水害に弱い
  4. 日当たり風通しが悪い場合がある

いかがでしたでしょうか。個人的には平屋建てのお家は少し贅沢でもゆとりがあって憧れます!✨

昔は平家建てと言えば「サザエさんのお家」みたいな古臭いイメージでしたが、最近はおしゃれなお家が増えて、年配の方だけでなく20代〜30代のご家族も平屋建てを選ばれるケースが増えてきたように思います!

特に土地単価が安くて広い土地が買いやすい郊外なら、デメリットが吸収されるのでおすすめかも。

いろいろと悩んで最高のマイホームを手に入れたいですね♪( ´θ`)

それでは!