まだ間に合う!どこよりも見やすいグリーン住宅ポイントの概要と注意点!
こんにちは!最近肉体労働が続いて全然ブログを更新できていなかった広報担当の前田幸治です。
マイホームを検討中のみなさま、
住宅購入に際して現金相当のポイントが受け取れる国土交通省の新制度、『グリーン住宅ポイント』はもうご存知でしょうか??
コロナ禍で低迷気味の住宅の流通や建築を促すために去年した制度で、一定の条件を満たす住宅を購入・建築すると30万円分(上限によって違います)の商品と交換できるポイントが受け取れます。
“エコな住宅を買ったり建築したりすると国からお小遣いがもらえますよ“という制度ですね。条件もそんなに厳しくないし、とくに中古住宅をご購入される場合などはメリットが大きいので積極的に活用されるといいと思います。
制度の概要と(最初の方は面白くないかも)個人的にこの制度の中で「これは落とし穴になりそうだな」と感じた部分を解説していきます!
目次
グリーン住宅ポイントとは
繰り返しになりますが、グリーン住宅ポイントとは昨年12月15日から始まった新制度で住宅を購入したり新築を建てた人に1ポイント=1円相当のポイントがもらえる制度です。国土交通省の概要説明は以下。
グリーン社会の実現および地域における民需主導の好循環の実現等に資する住宅投資の喚起を通じて、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ経済の回復を図るため、一定の性能を有する住宅を取得する者等に対して、「新たな日常」及び「防災」に対応した追加工事や様々な商品と交換できるポイントを発行する制度です。
条件に見合う省エネやエコ性能を持つ住宅を購入するとポイントがもらえるのですね。
このポイントは①商品と交換するか、もしくは②追加工事の費用に充てるという2通りの利用方法があります。
では具体的には何を購入(建築)したら、どんなポイントもらえるのでしょうか??
ポイントの概要を見ていきましょう!
グリーン住宅ポイント制度の概要
まずは概要です。国土交通省のグリーン住宅ポイント事務局サイトにまとめた表がありましたので引用します。細かいですが以下の通り。あとで一つ一つ解説します。
引用元:グリーン住宅ポイント制度 https://greenpt.mlit.go.jp/doc/greenpt_outline.pdf
いろいろと細かく書かれていますが、ポイントがもらえるのは大きくわけて、
- 新築を購入,建築する場合
- 中古住宅を購入する場合
- 賃貸住宅を購入,建築する場合
- リフォーム工事をする場合
の4パターンあります。今日はそのなかでも
- 新築を購入,建築する場合と
- 中古住宅を購入する場合
の2つについて解説したいと思います。
ひとつひとつ説明していきます。
まずはどんなお家を買えば(建てれば)ポイントが貰えるのか、見ていきましょう。
対象条件①新築の場合
画像引用元:グリーン住宅ポイント制度 https://greenpt.mlit.go.jp/doc/greenpt_outline.pdf
新築の場合の条件ですが、まず認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、性能向上計画認定住宅、ZEHのどれかに認定された住宅なら「①高い省エネ性能等を有する住宅」に該当するのでこれだけで申請条件を満たします。40万ポイントGETです。(さらに特例に該当するならポイントは100万ポイントになります)
近頃は上記の条件に該当するものも一般化してきておりかなりの割合で該当しますので見逃せないところです。
ちなみに「①高い省エネ性能等を有する住宅」に該当していなくてもまだ諦めるのは早い。『②省エネ基準に適合する住宅』のほうはもっともっとカンタンな基準なのです。
「断熱等級4」というとなんだか難しそうですが、実際は基準としては激甘です。逆にここ数年の住宅でこれを満たさない断熱性能ならむしろヤバいだろというレベル。
それもそのはず断熱等級4というのは1999年に省エネルギー基準住宅の基準として設けれらたもので、昔々の制度がそのままグリーン住宅ポイントの基準になっています。
おいおい国交省大丈夫かよ!という感じではありますが、われわれ申請する側の立場からすると基準が緩くてむしろラッキーですけどね。
ただし!グリーン住宅ポイントを申請するためには実際の性能として満たしているだけではなく、断熱等級4だという証明書が必要です。この点は要注意で、あとで説明する申請費用の項目もチェックしてみてください。
ご自身がお家を建築されるときはハウスメーカーや工務店にグリーン住宅ポイントを取得したい旨を伝えて、どの基準に合致しているのか、証明資料の作成費用はいくらかかるのかを確認するといいでしょう。
対象条件②中古住宅の場合
画像引用元:グリーン住宅ポイント制度 https://greenpt.mlit.go.jp/doc/greenpt_outline.pdf
次は中古住宅を購入した場合の条件ですが、上の図の①~③のいずれかに該当すれば30万ポイント、④に該当すれば15万ポイントが発行されます。
「えー!移住しないし空き家バンクにも登録されてないんだけど!」と思った方も大丈夫です。
ここでお伝えしたいのは、
『①空き家バンク登録住宅』が意外と簡単な条件だという点です。
空き家バンクというのは主に中古住宅の流通促進を目的として各市町村で特定の中古住宅を登録されるものです。購入地の市町村にもよりますが登録条件はめっちゃゆるゆるで難しいことは求められないケースが多く、一般的な中古ならほぼクリアできるのでは?と思えるくらいハードルが低いです。
例えば金沢市の場合、かなざわ空き家バンク運用規定には次のように書かれています。
(2) 空き家 まちなか及びまちなか以外の法第7条第2項に規定する市街化区域に存する専用住宅又は併用住宅(以下「専用住宅等」という。)のうち、町家に該当しない専用住宅等で、現に使用していないもの(建築後使用されたことのない専用住宅等にあっては、建築工事が完了した日から起算して1年を経過したものに限る。)又は今後使用しないことが確実なものをいう。
引用元:かなざわ空き家バンク運用規定
いろいろ書いてありますが要するに
- 現在住んでいないこと
- 一度も住んでない場合は完成後1年経っていること
- 町家ではないこと
- 市街化区域内であること
以上です\(^o^)/
「まちなか及びまちなか以外」なのでまちなか地域である必要もありません(市街化区域についてはこちらの記事で解説しております)。
なんとも簡単。これは金沢市の例ですが、他の市町村でも空き家バンクの登録条件は簡単な場合が多く「申請すれば登録できる」レベルのことも。これだけで30万ポイントをゲットすることができるので中古住宅の購入を検討中の方はぜひとも活用してみてください。
さて、ここまでで新築と中古の購入についてどんな物件が対象になるのかの条件を解説しました。
意外と申請のハードルは高くないことがおわかりいただけたかと思いますが、次は実際にポイント発行を申請する際の注意点をお伝えしていきます。
注意点① 『実際の期限』
グリーン住宅ポイントの申請期限(対象期間)は、『令和2年12月15日(閣議決定日)から令和3年10月31日までに契約を締結した一定の省エネ性能を有する住宅の新築(持家・賃貸)、一定のリフォームや既存住宅の購入が対象』となっています。
これだけ読むと「令和3年10月31日までに契約すればいいわけね、フムフム」と思ってしまうかもしれません。しかし新築を建築する場合はそうゆっくりと構えてもいられないのです。
制度内容の申請の流れをよくよく読むと、建物の請負契約だけではなく、ポイントの申請自体も「遅くとも令和3年10月31日まで」と書いてあるからです。ということは令和3年10月31日までに申請に必要な書類も全て揃えなくてはいけないということです。
さてここで問題が発生します。これが一つ目の落とし穴だと思います。
なぜならポイントの申請書類の中には時間がかかるものもあるからです。その一つが建物の“建築確認済証“です。
建築確認済証とは?
“建築確認“とは、これから建築される建物が安全なものであるか行政にチェックしてもらうことを言います。住宅もビルも、全ての建物はこの建築確認をクリアしなければ建築してはいけないことになっています。
そして“建築確認済証“とは「この建物は建築確認に合格したので建築してもいいですよ」という証明書です。
建築確認は主に市町村の建築審査会という機関がチェックを行い、計画図面を見てその建物が建築基準法などで決められた基準を満たした性能であるかを確認します。図面を提出してから確認が降りるまでは地域によりますがおよそ1ヶ月ほどかかります。
さて話は戻りましてグリーン住宅ポイント制度では建物を新築する場合のポイント申請書類に建築確認済証が必要です。
建築確認が降りてくるまでには約1ヶ月かかるわけですから、おのずと建物の図面確定は遅くとも令和3年9月中には終わらせておく必要があります。
よって申請に間に合わせようとするならば建物の契約は令和3年10月31日の数ヶ月前までに済ませておくことが望ましいですね。
ちなみに完成している住宅を購入する場合や中古住宅の場合にはこの心配は不要です。
注意点② 『申請には費用がかかる』
こちらも新築の場合の注意点になりますが、申請には費用が掛かる場合があるので必ずしもポイント分まるまる得できるわけではありません。これも制度のパンフレットを見ているだけだと見落としがちだと思います。
申請自体には費用はかかりませんが、申請書類として必要な各種性能評価の証明書を取るためには一定の費用が必要です。
例えば、新築の場合で一番ハードルの低い「断熱等級4」でもその証明を取得するためには10〜15万円ほどの費用が掛かる場合があります。証明書を取得する直接の申請費用は4〜5万円程度ですが、証明書を申請するためには建物の性能を構造から計算しなくてならず、施工業者の協力がほぼ必須となりますのでその手数料としてこれだけの費用が掛かるというわけです。
仮にグリーン住宅で30万円分のポイントが取得できたとしても、申請費用があるため実際に得する部分は半減してしまうこともあるので注意が必要です。
この辺りも施工業者さんと相談しながら、どんな制度を使えるか、それに掛かる費用はいくらか、をしっかり確認する必要がありますね。
ちなみに中古住宅の場合ですが、空家バンクへ登録に費用はかからないのでこの点は心配なさそうです。
これも注意『交換商品はあんまり安くない』
これも注意点かもしれませんが、申請が受理されてポイントが貰えたとしても現金ではなくあくまでポイントだということに留意してください。
ポイントの使い道は2つ。①商品と交換するか、②建物の追加工事の代金に充てるか、の2つです。
商品の交換の場合、グリーン住宅ポイント事務局に登録されている特定の商品の中から選んで交換するのですが、登録商品は「どれもあまり安くない」というのが率直な感想です。
大体どの商品も定価レベルです。商品の中には家電も多いですが量販店や価格ドットコムなどで売られている価格と比べると1〜3割増しくらいの価格になっている印象。
とはいえ、こういう機会でもないと買わない・買えないものもたくさんラインナップされているので全く使えないということでもないです。「ポイントの価値は額面分とまでは行かず少し目減りする」ということですね。
ちなみに私は中古の戸建てをリフォームした時に別制度である「住宅エコポイント」で15万円分のポイントを取得したことがあるのですが、その時に交換したもので一番買ってよかったなと思うのは3万円くらいする電動歯ブラシですね!(夫婦2人分で6万ポイントくらい使いました笑)
あとはティファールの電気ケトルや話題の復元ドライヤー、羽毛布団やヨガマット、ご当地グルメなどを交換しました。目減りするとは言え「結構役に立ったな〜」という印象でした✌︎(‘ω’✌︎ )
まとめ
今回はグリーン住宅ポイントについて解説してみました。
注意すべき点としては、
- 新築の場合は申請の期限に間に合うように各種手続きを2〜3ヶ月前倒しで行う
- 商品交換で利用する場合はポイント額面よりも価値がやや目減りする
と言ったところかな、と思います。
新築の場合は仮に30万円分のポイントを受け取れたとしても、申請費用があるので実際にポイントとして利用できるのは15万円くらいになるかもしれませんね。とは言え、もらえないよりマシですからチェックしておくに越したことはないと思います!
中古住宅の場合は条件も簡単で費用もかからないので、割と簡単に30万円のお小遣いをゲットできそう、という感触ですね。中古の住宅を検討の方は利用しない手はなさそうです。
どちらにしても、何の制度が利用できるのか不動産会社やメーカーさんとよくよく相談をして、賢く補助制度をゲットしていきましょう。
それでは〜♪(´ε` )